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岸原と香月のなれそめ。

香月、三原、仲尾:高校1年生、同じクラス
岸原:25歳、上記3人の担任


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 現在進行形で付き合っている相手も、その前に付き合っていた相手も、女の子。
浮気なんてしたことないし、したいと思ったこともない。
ただ彼女とのデート中やその他の場面で、可愛い子に目を奪われたことが無いとは言えない。
だって、可愛いものは可愛い。でもその対象は、いつだって女の子だった。

 だから正直、信じられなかった。
少し前から、気が付くと目で追っているし、感情をほとんど表に出さない相手のごく僅かな表情の変化にも気が付くようになった。
目が合うと体が熱くなってつい逸らしてしまうし、会話をしようものなら胸が異常なくらいどきどきして、嬉しいけど、困る。でもやっぱり嬉しい。
とにかくこれはアレだ。恋、だ。


 問題は、相手が自分と同じ男だということ。
そして自分が通う高校の教師、それもクラス担任であり所属する部活動の顧問だということだ。


◆◇◆

「それは間違いなく恋だろー」


 三日後の昼食時に幼なじみで親友でもある翔也に相談したところ、やはり自分が出したものと同じ結論を出されてしまった。


「涼多、松田さんのことどうするんだよ?」


 同じく幼なじみで親友の高志が、紙パックジュースの角を広げながらやや強めの口調で当然の疑問を投げかけてきた。
松田さんというのは、俺の彼女……正確には元彼女のことだ。


「あぁ、別れた」
「は!?」


 自分の気持ちを自覚して、一晩悩んで松田に別れを告げた。
俺は特に恋愛面では器用ではないし、何よりこんな状態で付き合い続けるなんて松田に失礼だと思ったからだ。
高志と翔也にそう告げると呆れた顔をされてしまった。


「で、どんな子なんだよ?」


 翔也がデザートのコーヒーゼリーに手を伸ばしながら質問してきたけれど、それには答えることが出来ないまま一日が終わってしまった。
いくら幼稚園の頃から一緒に過ごしてきた親友にでも、同性を、しかもクラス担任を好きになったなんて言えない。

◇◆◇

「香月、ちょっと残れ」
「……はい」


 夕方のホームルーム後、教室を出ようとしていたところを担任であり、絶望的な片思いの相手でもある岸原先生に呼び止められてしまった。
自分の気持ちを自覚して以来、あんなに嬉しかったはずの、目が合うことも話すことも苦痛になってしまった。


「まぁ座れ」


 教卓の正面の席を指され従うと、先生もそのすぐ隣の席に着く。
てっきり教卓を挟んで話をするのだと思っていただけに、何の心構えも出来ていない状態でこの距離はマズイ。いや、心構えがあってもマズイんだけど。
普段、隣の席で授業を受けている相手にだってこんな気持ちになったことは無い。そのことが、先生へ抱いている気持ちを図らずも再確認させられる。


「何か悩みでもあるのか? 部活中に考え事をすることが増えてきたし、授業中も上の空だと複数の先生方から聞いている」


 進路だとか部活だとか、そういった類の悩みだったら話せる。でもさすがに恋愛相談、それも片思いの相手本人になんて出来るわけがない。


「快く思ってない俺には話したくないだろうが、部活中は集中しろ。ケガの原因になる。授業は……せめて教科書を出して前を向いておけ」


 黙ってしまった俺に、先生がちょっと意味の分からないことを言ってきた。
俺が、先生のことを快く思っていない……?


「違いますっ」


 思わず立ち上がった拍子に勢いがつきすぎたのか椅子を倒してしまった。
その瞬間、先生が瞠目したけれど、またすぐにいつもの感情がイマイチ読めないけれど俺の好きな顔に戻った。

続く

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