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岸原と香月のなれそめ。

香月、三原、仲尾:高校1年生、同じクラス
岸原:25歳、上記3人の担任

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「先生! 好きですっ!」

 クラス担任で、所属している部活動の顧問で、同性の岸原先生に、ほとんど勢いで告白をしてから約二週間。
あの日は結局、両親とも遅い時間にしか迎えに来られないということで、先生に自宅まで送ってもらった。
車内を沈黙に支配されたまま自宅に着き、無言のまま俺の荷物に手を掛けた先生を押しとどめ、告白は本気だということを伝えて車を降りた。

 それから一日一回、僅かな時間でも二人きりになれる瞬間を計りやすいことと、実質的には失敗している告白の後に顔を合わせなくて済む気楽さのある、部活動終わりのタイミングで先生への好意を伝えている。
というのも、不本意ながら先生本人に告白をしたことで、翔也と高志に片思いの相手が岸原先生であることを話す決心がついたからだ。
二人は予想通り驚いてはいたけれど、不思議と嫌な顔はしないでくれて、ちょっと泣きそうになったことは秘密だ。
そのとき翔也に「言っちゃったもんは仕方ねーじゃん。こっちの気持ちはバレたんだし、開き直れば?」と言われ、それもそうかと妙に納得をしてしまったのだ。

 どのみち叶うことはないんだし、せっかくだから気持ちだけでも伝えておきたい。
押して駄目なら引いてみろとは言うけれど、そんなこと絶対に出来ない。引いている間に女からアプローチされたら、男の俺は絶対に負ける。
例えその女が相手にされなかったとしても、男だし生徒でもある俺の方を見てもらえるとは限らないから、余計に引くわけにはいかない。

「……気を付けて帰れよ」

 また、だ。
最初の告白を含めて、一度も返事をもらえていない。告白には一切触れてもらえず、帰路の心配をされるだけ。
全く相手にされていないようで、この際、拒絶の言葉でも良いから反応が欲しくなる。


◆◇◆

「好きです」

 最悪だ。
向かいの特別教室棟と、こちらの一般教室棟とを結ぶ階段付きの渡り廊下。
校舎の端に設けられたそれは、校舎同士を最長ルートで結ぶ上に立地条件があまり良くなく、夏は馬鹿みたいに暑く、冬はこれまた馬鹿みたいに寒い。
雨の日には、小雨程度なら気にならないが少し強めの雨になると容赦なく降りこんでくる。
普段めったに通らないそんな場所を、気分転換をしたいから、なんて言わずにいつも通りに翔也や高志と一緒に移動していれば良かった。

「その気持ちには応えられない」

 踊り場に差し掛かる直前に聞こえてきた告白。それだけなら、そっとその場を離れるだけで終わった話。
それが出来なかったのは、告白された相手の声に聞き覚えがあったから。

「私が……生徒、だからですか? 生徒じゃなくなったら良いんですか?」
「生徒でも、生徒でなくなっても応えられない」

 なんで?
俺には一度だって返事をしてくれないのに。

 俺は、返事をする価値も無い存在なんですか、岸原先生。


続く
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